■①:「『意味なし』芳一」

【今日もどこかでソーダ・ヤコン (732) : 意味なし芳一・・・ 】

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怪談「耳なし芳一」・・・、そう、琵琶法師の芳一が、幽霊除けとして全身にお経を書いたものの、耳に描くのを失念したため、耳だけ持っていかれる・・・という怖~いお話。

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今でこそテレビで吉本興業の芸人さんを観ない日は無いけれど、ヤコン殿19歳が千葉の社員寮での生活を始めた頃は、大阪弁を口にすると珍しがられ、なぜか「ふざけた奴」みたいな偏見の目で見られることも多かった。

そんな状況に敢然と立ちあがった同じ大阪出身の先輩Mさんは、周囲も驚くほどの努力を続け、他の先輩たちから「大阪出身者も捨てたもんじゃない」という評判を勝ち得ることに。

ただ、この評判が、新入社員のヤコン殿にとっては「逆風」になってしまった。

普通に生活していても社員寮の上下関係で苦しんでいたのに、Mさんが掲げる「大阪出身者は負けたらアカン!」キャンペーンが重すぎて、徐々に失速・脱落。

これに焦ったMさんは、ジョークとして「私は高級大阪人、ヤコンは下っぱ大阪人」と言っては先輩たちの笑いを誘い、空回りするヤコン殿の言動を「怪談・耳なし芳一」を引用して「ヤコン、それは『意味なし芳一』やなぁ。」と言っては、また先輩たちを爆笑させ・・・。

これはヤコンをフォローしようとしたMさんの思いやりだったわけだが、未熟なヤコン殿してみれば「よくもバカにしやがったな!(怒)!」となり、大ふてくされ。

その態度に怒った寮長から強烈なグーパンチをもらってしまったヤコン殿は、寮の屋上に駆け上がり、西の空に向かって叫んだとさ。

「もう大阪出身者なんて、大・大っー嫌い!!バカヤローぉぉ!!!」

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奥方ヨーコさんの健康診断日が近づいてきた。

「少し体重を落とさないと、またドクターに注意されるよ。」というヤコン殿の言葉に対して「耳なし芳一」な奥方ヨーコさん。

ヤコン殿のその思いやり溢れる言葉は「意味なし芳一」のようで(苦笑)。

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